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 1994年7月27日から8月6日まで、気の合う仲間(老若男女)数名でトルコを旅しました。トルコ人の知り合いを訪ねて、その家庭に招待されたり、あるときは旅の途中で知り合いになったトルコ人の家庭を訪問したり、と、最高に楽しい旅になりました。スケッチは主に、鉛筆とカラーサインペンを使用しました。イスタンブール編、ブルサ編、カッパドキア編、旅の終わり編、と、大きく4回に分けて発表いたします。

トルコ1・イスタンブール編

今回の旅の案内人の友人E君    

 トルコ人は、我々日本人から見ると、男性女性とも目鼻のくっきりしたヨーロッパ系の顔、体格である。頭髪は黒、茶、金髪とさまざまであり、民族の十字路を感じる。が、本人たちは、自分たちはれっきとしたアジア人だと思っている。旅は、このE 君とその弟や友人や家族の皆さんに大変お世話になりました。トルコ人に親日派が多いのはよく知られている。その理由はいくつかあるらしい。まず、なんといっても、第二次世界大戦で日本がトルコを攻めなかったこと。(とても無理だと僕は思うんだが。)次に、彼らは歴史に名高い騎馬民族オスマンの血をひく勇壮な民族であり、サムライの魂を良く理解している。さらに同じアジア人だという同族意識。ところで、驚いたことに、トルコでは、家にあがるとき、日本と同じく靴やはきものは入り口(玄関)に脱ぐ。さらに、トルコ語の構文は、日本語の構文と並び方が同じ。などなど。トルコ人の若者ははよく日本語を勉強している。あちらこちらで、日本語が聞かれた。僕が今も覚えているのはメルハバ(こんにちは)ぐらいだ。情けない。

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ブルーモスク        
 青いタイルが美しいモスク。観光客は必ず訪れるところ。今回は、鉛筆と30色くらいの水性カラーサインペンでスケッチしました。実は僕はここで、スケッチに気をとられて、みんなからはぐれてしまって、さっそく迷子になりました。言葉もわからず、泊まるホテルの名前もよく覚えていない。走り回ってみんなを探すが見あたらない。そこらにいた何人かのトルコ人が話しかけてくるが、情けないことに初の海外旅行でこちらには余裕がない。ここは異国でありますというショックを思いがけず味わってしまった。もう腹くくろうとあきらめたとたんに、花咲く中庭で休んでいた一行のところにぴょんと着いた。この間30分くらいだったか、しかしずいぶん長く感じられた。誰も僕が迷っておろおろしてたなんて思っていなかったことには、まいった。

ボスポラス海峡に架かる橋
 なんだか故郷山口県の関門海峡に似てるなあと思って、はたと気がついた。そういえば下関市とイスタンブール市は姉妹都市。でも規模は断然イスタンブールのほうが大きい。はるかに大きい。よくぞこんな国際都市が人口26万人(当時)の小都市と姉妹提携してくださったもんだなあと、感心したのを覚えている。共通項はもちろん海峡。毎年、トルコから下関へ留学生がやってくるのもその関係。E君も日本で学んでた。僕は、知り合いの日本人の英会話講師のSさん(女性)のおかげでE君を知り、Sさんたちとトルコにも来ることができたのだった。有名なトプカプ宮殿からもいくつもの橋が架かっているのが見える。ルメリヒサールという要塞の遺跡を見物したあと、近くの橋の下のレストランで食事をし、生まれて初めてトルココーヒーを飲んだ。おいしかった。これは煮出し式のコーヒーで、トルコでコーヒーといえば、このタイプのものが出てくる。また、チャイ(紅茶)もトルコ人はよく飲む。

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白牛と黒牛の牛車
 チャムルジャの丘に登った。きれいな公園になっている。天気の良い日だった。眺めも良い。ちょうど結婚式をしていて、たまたま通りがかりの我々もおめでとうを言って、ほんのちょっぴり、式に参加した。タキシードとドレスがそれぞれ見事に似合っている超美男と超美人だった。映画の俳優さんかと思ったくらい。でも、式は青空のもと、親類や友人が集って乾杯しながら、非常にアットホームで気さくな感じで、それがまたすばらしいと思ったもんです。二頭立ての牛車もこれまたすてきで美しかった。白色と黒色の牛君が、並んで車をひっぱるのである。

タクシム広場
 ここはブルーモスクのある旧市街から、金角湾をはさんで反対側の新市街と呼ばれるところの中心地。大きなビルが建ち並び、見慣れた企業の看板も見える。

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シルエット イン イスタンブール
 夕暮れのイスタンブールも美しい。数あるイスラムのドームや尖塔があちらこちらでシルエットになって、遠くにまた近くに、ほのかな青い影となっているのが見える。これぞまさにイスタンブールという感じ。東西文明のまじわるところ、NHKシルクロード取材班にでもなったような気分だ。

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