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旅スケッチ

カンボジア07(路上にて)

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ここカンボジアでは、象は今なお人と密接に暮らしている。観光用乗り物としてです。今回象には乗らなかったが、よく見かける光景ではあるけどちょっと笑えるシーン。観光客は、象のそばにいるバナナ屋のおばさんからバナナを一房(30本くらい)買う。観光客は象にそのバナナをあげている。鼻でくるみ取って一瞬にして、象の口におさまるバナナ。観光客がマネーを出して、象はただでぱっくり食べる。象とおばさんは儲ける。馭者は象の首の上で昼寝。こんな場面の中で、象はとっても生き生き。

アプサラダンス

ツアーの中に、アプサラダンス見学の時間がふくまれてあいました。ステージの上です。クメールの王朝時代から伝わっている優雅な舞いです。日本でいえば日本舞踊にあたるように思いました。カンボジア内戦時代は師の多くは迫害をうけましたが、現代は復活に向けてがんばっています。アプサラとは水の妖精という意味だそう。遺跡の壁をあざやかに飾るデヴァターの像、そのままの生身の人間です。あざやかな衣装と、独特な手の動きをみることができました。

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現地ガイドさんとドライバーさん

 今回のツアーでは、同行の観光客のみなさん、みな個性豊か。お元気いっぱい声も大きいIさんをはじめ、ツアー旅行の猛者、ベテラン揃い。我らと毎日顔を合わせたカンボジア人は、現地ガイドさんとバスのドライバーさん。この二人も個性豊かで、我々を楽しませてくれました。彼らの今後に幸多かれと、心から思いましたね。本当にありがとう。
 ガイドさんは、若い男性で中国系カンボジア人ソティエさん。細身の体。ケイン・コスギと氷川きよしをあわせたような雰囲気。ツアーの強者のIさんにときおり鋭い質問を浴びせかけられながらも、一生懸命にガイドにつとめて(笑える場面もありました)好印象でした。カンボジアの明るい青年です。ちなみにツアー客のIさん、なかなか粋な方で、審美眼も鋭く、おかげで、アンコールワットのすばらしい写真集やガイド本を、しかも格安で手に入れることができました。この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。

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ドライバーはワンディさんといいます。この方は恰幅のいい方で、その栄養豊かな感じのする体を運転席におさめ、我々の乗り降りの際は、にこにこで迎えてくれます。こちらが「ありがとう」と言うと、照れくさそうに笑いながら「あーー」とか「いーー」とか言ってくれてました。まさに、いにしえの正統のクメール人と思われます。褐色の肌にしっかりとした大きな目鼻。そう、ナーガーの胴体をむんずと掴んでいたたくましい力士の像に共通するものを見て取りました。でも彼だったら、ナーガーを引っ張っていても、顔はにこにこ笑っているんだろうなあ、そんな楽しい想像をさせてくれるような雰囲気の人でした。(写真)スマイルが三つ並んでいる。私とワンディと、バスにハッピースマイルが・・・。

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このワンディさん、おっとりした性格ながら、しっかりした運転ぶりでした。観光地とはいえ、まだ完璧に舗装された道ばかりではない。がたがた道もあります。そんな道は、最後尾にすわった二人の男性客(そのうちの一人は私)は、座席からおしりが浮き上がる。跳ね上げられる。体が半転する。しかし、我ながらさすがだ、ワンディが冷やしておいてくれた飲みかけのアンコールビールは一滴もこぼすことなく着地する。一瞬のすきをねらってカンビールを口に運ぶ。また車はバウンドする・・・。ほんとに楽しいひとときでした。かくてワンディバスはいのししのように猛進しました。

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 ところで日本からの添乗員嬢山ちゃん(彼女は初日から、Iさんにこう銘々されていた)や私は、ある時、カンボジア人のすばらしいリラックス風景に心ふるわせました。それは、みなバスから降りて、少し歩いて別の場所で集合しているときでした。ふと林の向こうの我々のバスの方を振り返ると、バスのすぐそばの熱帯雨林の木と木の間に吊されているハンモックに、見ました。実に気持ちよさそうに揺られているふっくらした見覚えのあるカンボジア人を。そうです。ワンディさんです。ハンモックの揺れが止まると、愛嬌のある長くはないその足でゆすゆすとまた揺らして、実に気持ちよさそうです。全く自然、ありにままにくつろいでいる。その揺らし方。すばらしい。思わずワンディさんのぷっくらしたおなかの上にのって一緒にゆられてみたいような・・・。「おーワンディ、最高だね。」あの、しあわせそうな雰囲気。それこそが、多くの日本人がこのツアーに心底求めていたものではなかったか。(ちょっとおおげさに言ってみましたがここまで言う価値大なり。)カンボジア人のゆとりの豊かさを堪能しました。「ワンディさんかわいい」山ちゃんが言っています。

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ストリート(通り)にて

ストリートにて楽しいものは、珍しい乗り物やもの売る人々です。
トゥクトゥクは、屋根付きリヤカーの着いたバイクのこと。車輪の数は、4個。インドでは、オートリクシャーという、三輪車がこれに近い。異なるところは、オートリクシャーでは、運転席も屋根の下だけど、トゥクトゥクの運転席は単にバイクの座席なので、屋根の下ではない。雨が降ったらカッパでも着るらしい。
 私もシルバーのトゥクトゥクに乗ってみました。客車部分(リヤカー)の車輪には、しっかりした板バネがついているので、カンボジアのがたがた道も快適です。風も涼しいし、インドのと違って、足は伸ばせる。こちらも楽しい乗り物。

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 インドのストリートほどのごちゃごちゃ感はありませんが、それでもさまざまな物売りがカラフルなペイントのリヤカーなどを引っ張っているので、スケッチの対象ににこと欠きません。でも皆さん動きが速いです。こちらの鉛筆の動きが追いつきません。

リヤカー部分に木の輪がついています。バナナなど果物を売っています。ジュースもある。

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サイドカー的にバイクの横にリヤカーを着けています。フランスパンのサンドイッチを売る人です。ここは昔フランス領だったので、こういうハイカラなものもあります。

蒸し器つきの肉まん売りです。売ってる人の顔はやはり完全に中国人系でした。

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天秤棒をかついだおじさんも健在です。何を売っていたかは確認できませんでしたけど。

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私達が泊まったホテルは、なかなか快適でした。バスルームになんと、あのでっかいフランス式のバスタブもある。さらにシャワールームもある。カンボジアシルクの黄色いカーテンがとても気に入りました。
 宿泊客は、欧米系の人が多かった。部屋から見える風景はさすがに亜熱帯です。

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